黒薔薇



村田と別れて、いつもの屋上へ向かう。






桜田はいつもいるわけではない。







3日に1度の確率でいる。







今日は来ているのか、ドキドキしながら階段を登る。







「い、…で…し…」







桜田の声が聞こえる。







来ているんだ。






でも、誰かと話しているみたい。







相良晴彦だったらなんとなく嫌だな。







はじめてあった日、桜田と相良のキスシーンを見てしまったことを思い出すと複雑な心境だった。



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