黒薔薇



桜田は僕に気がつくと、電話をきった。






「こんにちは。長野くん」







「うん。」








さっそく僕がお弁当を食べ始めると、桜田が先に話題を振ってきた。







「長野くんのご家族は、どんな感じ?」







離婚しているとか重い話だ。


でも、桜田になら話してもいいと思った。






「僕の両親は」
< 36 / 189 >

この作品をシェア

pagetop