黒薔薇
疲れた。さすがに歳を感じる。
ぜってえ、捕まえろよ!原田。
数分経って息も整ったころ、ちょうど原田から連絡がきた。
「捕まえたんだろーな」
『いやだなあ。捕まえたに決まってるじゃないですか。』
あはは~とまた呑気な声をあげている。
「で。情報は?」
『それが...。おかしなことを言っているんですよ。』
おかしなこと?
『彼も相当薬物使ってたんで、ほぼ話がかみ合わないんですけど...黒薔薇がどうとか』
「黒薔薇??」
新しいキーワードだな。
『高校生がどうとか...。あと、冬樹とか。なんだか覚えている単語を話すって感じで意味とかはよく...』
「冬樹...。誰かの名前か?」
『さあ...。とりあえず後で音声おくりますんで。じゃ』