黒薔薇
最後に見た少女はやはり笑っていた。
ああいう子供もいるからな...。
右頬を撫でてみる。
普通じゃない...か。
ああいうのを普通じゃないっていうんだよな。
クレイムは普通じゃない。高校生もしくはそれに近い年代もいる。もしかしたら幹部かもしれない...。
すくなくとも薬物取引にかかわっている...。
なんとなく。感からそう感じた。
柳沢はすぐに、感や感情に任せて動く癖がある。
だから刑事もクビになった。でも、いまの俺は自由だ。
よし!やってやろうじゃねーか!
そうと決まれば電話だな。
電話は1コールで出た。
「おい。原田!手伝え。」