黒薔薇




「長野くん。私先に行くね。また教室で」








「あ...」







いってしまった。






村田も名残惜しそうに桜田を見つめていた。







「じゃ、じゃあ、僕も行くよ」








さすがに二人きりは難しい。







歩きだそうとしたらまた、ぎゅっと手をつかまれトイレに連れていかれた。







「なに?」







さすがに僕もめんどくさくなってイライラしてきた。







「...うやって...」







また始まった。独り言だ。







「だから、何だよ。」







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