黒薔薇
なんだ...
なんなんだ...あいつは...
本能で感じる。
あいつは危険だと。
それにどこかで見たような...
その女子高生は原田と共に、こっちにやってきた。
「先輩!こちら、桜田 涼子さん。さっき言った美少女ですよ!相良くんと知り合いみたいです」
「桜田...涼子...。まさか」
右頬を軽く抑える。
ただ、彼女は笑顔のまま俺の顔を見つめていた。
「せんぱーい?とりあえず、話聞きましょうよ。喫茶店とかで。自分払うので。はい。桜田さん乗って」
車に涼子を快く乗せる原田。
それにおとなしく従う涼子。
同姓同名か?いや、この感じ。あのときと同じ感じだ。