ブラックバカラをあなたへ
潤ちゃんの脱家出宣言から三日後の月曜日。




A組の教室で私たちは、緊張の面持ちで集まっていた。




「ついにきちゃったね…」




「そうだな…」




燈と春実がゴクリと喉を鳴らす。




「もうそろそろでしょうか」




優奈がそう言った時、急に廊下が騒がしくなった。




「どうやら張り出されたようね。中間テストの結果」




珍しく本を読んでいない仲葉が廊下の方を見る。




そう、今日が皇夜との決着の日。




中間テストの順位表が張り出される日だった。




「見に行こうか」




私はそう言って、みんなで教室を出る。




廊下にある掲示板には人だかりが出来ていて、すでにそこにはあいつらがいた。




「お、きたきたー!」




「おはよ〜!」




結我と滾が私たちに手を振る。




「結果、楽しみだね」




薙がにこりと笑う。




「うう〜私は全然楽しみじゃないよ〜」




春実の後ろに隠れて燈が縮こまっている。




私はとりあえず掲示板を見てみるけれど、人が多すぎて順位表は見えない。




これはみんながどくまで、待たなきゃいけないかな、なんて思っていると、




「邪魔だ」




と、碧斗がドスの効いた声で周囲に告げる。




その声でみんなが後ろを振り向き、碧斗がいると分かると、すぐにみんなが散らばった。




邪魔だって、もっと他に言い方があるでしょうに。




なんて、思ったけれど、おかげで順位表が見れたので心の中に留めておいてあげた。




そしてーーーーー
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