ブラックバカラをあなたへ
「まあまあ、そんな冷たいことは言わずにさ。みんで楽しもうよ」
薙の笑顔には、何か裏がある。
時々、こいつの真意が見えなくて怖いと思う時があった。
だが、それでも、こいつらとはいたくない。
こいつらといると、自分の奥深いところにある何かが、崩れてしまいそうで。
関われば、関わるほど、その音が近づく。
「彼女たちが誘いに乗った理由、あると思うんだよね。碧斗も気になるでしょ?もしかしたら、彼女たちの正体に繋がるかもしれないしね」
薙が俺の耳元で妖しく笑う。
薙はあいつらを帰すという逃げ道を、俺から奪った。
本当に恐ろしい奴だ。
俺は、仕方なくこいつらといることを了承した。
そして、その帰り。
駅までの道をみんなで歩きながら、薙が今日あったことを報告していた。
「先代の話が一度だけ上がった。彼女たちに聞かれたんだ。あの人たちって転校したのかなって。あの口ぶりじゃあ、彼女たちも先代がどこにいるか知らないみたいだったね」
だが、なぜそれを俺らに聞く?
ただ聞いてみたかっただけなのか、それとも、俺たちが先代の居場所を知っていることを知りたかったのか。
まあ、こっちが教えてくれって感じだけどな。
「それと、これも一応報告。彼女たちにも言ったんだけど、下っ端の子たちが、あの2人が鬼龍と一緒にいるところを見たらしい。まあ、確証はないんだけどね」
鬼龍と?
先代たちの頃は、皇夜と鬼龍は敵対していたはずだ。
今は俺らと同じように代替わりして、大きな問題はおきてねぇが…
待て。
代替わり?
「咲満、鬼龍が代替わりしたのはいつだ」
「確か、半年前、総長と数人のメンバーが行方不明になったことで、代わったはずです」
半年前…代替わり…行方不明…
それって…
「俺らと似てんじゃねえか…」
碧斗side end
薙の笑顔には、何か裏がある。
時々、こいつの真意が見えなくて怖いと思う時があった。
だが、それでも、こいつらとはいたくない。
こいつらといると、自分の奥深いところにある何かが、崩れてしまいそうで。
関われば、関わるほど、その音が近づく。
「彼女たちが誘いに乗った理由、あると思うんだよね。碧斗も気になるでしょ?もしかしたら、彼女たちの正体に繋がるかもしれないしね」
薙が俺の耳元で妖しく笑う。
薙はあいつらを帰すという逃げ道を、俺から奪った。
本当に恐ろしい奴だ。
俺は、仕方なくこいつらといることを了承した。
そして、その帰り。
駅までの道をみんなで歩きながら、薙が今日あったことを報告していた。
「先代の話が一度だけ上がった。彼女たちに聞かれたんだ。あの人たちって転校したのかなって。あの口ぶりじゃあ、彼女たちも先代がどこにいるか知らないみたいだったね」
だが、なぜそれを俺らに聞く?
ただ聞いてみたかっただけなのか、それとも、俺たちが先代の居場所を知っていることを知りたかったのか。
まあ、こっちが教えてくれって感じだけどな。
「それと、これも一応報告。彼女たちにも言ったんだけど、下っ端の子たちが、あの2人が鬼龍と一緒にいるところを見たらしい。まあ、確証はないんだけどね」
鬼龍と?
先代たちの頃は、皇夜と鬼龍は敵対していたはずだ。
今は俺らと同じように代替わりして、大きな問題はおきてねぇが…
待て。
代替わり?
「咲満、鬼龍が代替わりしたのはいつだ」
「確か、半年前、総長と数人のメンバーが行方不明になったことで、代わったはずです」
半年前…代替わり…行方不明…
それって…
「俺らと似てんじゃねえか…」
碧斗side end