スペル
デューイ「これ…は!?」
デューイが悲鳴の元へと行くと、そこには人の形をした黒い焦げあとのような影が残っているだけだった。デューイのすぐあとに、アインの手を引いたリスベールも辿り着き、その光景に唖然とする。
リスベール「これはいったい…。こんなスキルは見たことも聞いたこともないわよ…?」
デューイ「だよな…。少なくとも、ここの地域には無かったスキルだ。もしかして、アイン、お前のスキルか?」
二人ともアインの顔を見つめた。アインは首をブンブンと振って答える。
アイン「お、俺じゃない!俺はスキルなんて持ってないですって!」
リスベール「でもこれはどう見ても…。うん?何かしら?これは?」
リスベールが近くに落ちていた紙を拾い上げる。
デューイ「なんだ?なんだ?その紙は?」
リスベール「これ…印象紙ね。印象紙はもう無くなったと思っていたのだけれど…。」
アイン「印象紙?印象紙って何ですか?」
リスベール「印象紙っていうのはね、今はもう失われた技術の一つで、紙に特定のスキルで紋を書くの。その紋にスキルを込めることでそのスキルと同じ効果を誰でも使えるっていう代物よ。魔王の出現とともに、製造法が失われてしまって今はかなり希少なアイテムになってるの。」
アイン「なんでそんなに希少なものがここに…?」
アインが尋ねると同時に、ドォンッ!という音ともに周りの木々が激しく揺れた。
リスベール「何事!?」
デューイ「なんだ!?」
「黒の力を我今行使せんと願う。スキル・黒壁。」
声とともに真っ黒な壁がアインたちに向けて迫ってきた。リスベールは素早く両手を前に突き出し、デューイは先程の剣を腰から抜いた。
リスベール「このスキル…!魔王軍ね!光彩放つ金色の壁をここに!スキル・金光壁!」
ゴゴゴゴと音を立て、地面から金色に輝く壁がアインたちの目の前に現れる。その壁は黒い壁とぶつかり合い、競り合っている。
リスベール「今よ!行きなさい!デューイ!」
デューイ「任せろリス!風の力をまとい、飛翔せよ!スキル・風翔!」
トーンッと高く飛び、体に風を纏い、競り合う二つの壁を乗り越えたデューイは空中で半回転し、空を蹴り、剣を突き出し突撃した。
デューイ「誰だが知らねぇが!死んでもらう!時を圧縮したまえ!スキル・コンパクト!」
デューイの姿が消えた。いや、消えたように見えた。時間圧縮のスキルのものすごさをアインは体感した。
アイン「あれが俺の使ったコンパクトなのか。凄い…。」
アインの驚きは、次の光景を見たときに、全く別のものになっていた。
デューイが悲鳴の元へと行くと、そこには人の形をした黒い焦げあとのような影が残っているだけだった。デューイのすぐあとに、アインの手を引いたリスベールも辿り着き、その光景に唖然とする。
リスベール「これはいったい…。こんなスキルは見たことも聞いたこともないわよ…?」
デューイ「だよな…。少なくとも、ここの地域には無かったスキルだ。もしかして、アイン、お前のスキルか?」
二人ともアインの顔を見つめた。アインは首をブンブンと振って答える。
アイン「お、俺じゃない!俺はスキルなんて持ってないですって!」
リスベール「でもこれはどう見ても…。うん?何かしら?これは?」
リスベールが近くに落ちていた紙を拾い上げる。
デューイ「なんだ?なんだ?その紙は?」
リスベール「これ…印象紙ね。印象紙はもう無くなったと思っていたのだけれど…。」
アイン「印象紙?印象紙って何ですか?」
リスベール「印象紙っていうのはね、今はもう失われた技術の一つで、紙に特定のスキルで紋を書くの。その紋にスキルを込めることでそのスキルと同じ効果を誰でも使えるっていう代物よ。魔王の出現とともに、製造法が失われてしまって今はかなり希少なアイテムになってるの。」
アイン「なんでそんなに希少なものがここに…?」
アインが尋ねると同時に、ドォンッ!という音ともに周りの木々が激しく揺れた。
リスベール「何事!?」
デューイ「なんだ!?」
「黒の力を我今行使せんと願う。スキル・黒壁。」
声とともに真っ黒な壁がアインたちに向けて迫ってきた。リスベールは素早く両手を前に突き出し、デューイは先程の剣を腰から抜いた。
リスベール「このスキル…!魔王軍ね!光彩放つ金色の壁をここに!スキル・金光壁!」
ゴゴゴゴと音を立て、地面から金色に輝く壁がアインたちの目の前に現れる。その壁は黒い壁とぶつかり合い、競り合っている。
リスベール「今よ!行きなさい!デューイ!」
デューイ「任せろリス!風の力をまとい、飛翔せよ!スキル・風翔!」
トーンッと高く飛び、体に風を纏い、競り合う二つの壁を乗り越えたデューイは空中で半回転し、空を蹴り、剣を突き出し突撃した。
デューイ「誰だが知らねぇが!死んでもらう!時を圧縮したまえ!スキル・コンパクト!」
デューイの姿が消えた。いや、消えたように見えた。時間圧縮のスキルのものすごさをアインは体感した。
アイン「あれが俺の使ったコンパクトなのか。凄い…。」
アインの驚きは、次の光景を見たときに、全く別のものになっていた。