スペル
覚醒
ナランハ「さーて、この一本道を突き進めば、町につくぜ。朝飯はそれからだな。」
ナランハはそう言い、笑顔を見せた。アインもそれにつられて、笑った。心の中には…後悔を抱いたままに。
アイン「そういえばさ、ナランハ。」
整えられた道を歩きながら、アインがナランハに尋ねる。
ナランハ「んー?」
アイン「ステータスを覗いたって言ってたじゃん?あれはどういう意味なの?」
ナランハ「ああ、この世界には、ステータスってのがあってさ。詳細なステータスはギルド登録しないと得られないんだけど、状態異常ー…そうだな、例えば毒や気絶とか、あと身体能力に関連したものは、誰でも見られるようになってるんだ。だから、お前の名前も知ってるぜ?アイン。」
アイン「そうなんだ。どうやって見るの?」
ナランハ「簡単だよ、これを使うんだ。」
ナランハはいい、右手のリストバンドを見せた。リストバンドにはナランハの名前と、レベル、そして現在の状態異常が表示されていた。
アイン「これは?」
ナランハ「これは、ライブラリーだな。いわゆる、その人の大まかなステータスが表示されるバンドだ。この世界の住人なら、だいたいこれをもってるぜ。」
アイン「ふーん。でも、俺それ付けてないよ?」
はぁ…とナランハがため息をつき、アインの肩を叩いた。
ナランハ「簡単なことだろ?俺のを使ったんだ。」
アイン「あ…なるほど。取り外しもできるんだね。」
ナランハ「ああ、ギルドに登録すると、専用のバンドを渡されるからな。それに付け替えるために、外せるようになってるんだ。」
ナランハ「ああ、それとー…」
ナランハが振り返り、腰の剣を鞘ごと外し、アインに手渡した。
ナランハ「貸してやるよ。これなら軽くて振りやすいはずだ。素手じゃあぶねーからな。」
アイン「ありがと…。できれば、使いたくないな。」
ナランハ「すぐにそんなことは言ってられなくなるさ。この世界は、いつでも非情なんだから。」
ナランハが少し顔を曇らせてそう言った。
アイン「そうだね。その通りだ。気合を入れ直さないとだね。」
ナランハ「ああ。他に質問はないか?」
アイン「スキルって何?あ、あとギルドも。」
ナランハはうーんと唸りながら、立ち止まり、腕を組んだ。アインが不思議そうに見ていると。バツが悪そうに頭をかいて言った。
ナランハ「正直言うとさ、俺は説明が苦手なんだよな。ギルドには説明が得意な奴もいるだろうし、そいつに詳しいことは聞いてくれよ。」
アイン「分かった。」
ナランハ「大雑把でいいなら説明できるぜ。まず、スキルってのはその人自身の潜在力に応じて覚えていくものなんだ。初期スキルには必ずストライクってのを覚える。そしてギルドのことだが、死なないための誓いがうんたらかんたらとか…なんだっけかな…。んー…すまん覚えてない。」
アイン「あはは。ありがと、ナランハ。」
ナランハ「おう。」
二人でひとしきり笑いあうと、歩き出した。
しばらく行くと、大きな吊り橋が見えてきた。その向こうに、街の城壁が微かに映る。
ナランハ「お、着いたな。はやく行こうぜ、もう腹ペコだ。」
アイン「待ってよ!ナランハ!」
ナランハが走り出した。アインもその後を追って走った。
ナランハはそう言い、笑顔を見せた。アインもそれにつられて、笑った。心の中には…後悔を抱いたままに。
アイン「そういえばさ、ナランハ。」
整えられた道を歩きながら、アインがナランハに尋ねる。
ナランハ「んー?」
アイン「ステータスを覗いたって言ってたじゃん?あれはどういう意味なの?」
ナランハ「ああ、この世界には、ステータスってのがあってさ。詳細なステータスはギルド登録しないと得られないんだけど、状態異常ー…そうだな、例えば毒や気絶とか、あと身体能力に関連したものは、誰でも見られるようになってるんだ。だから、お前の名前も知ってるぜ?アイン。」
アイン「そうなんだ。どうやって見るの?」
ナランハ「簡単だよ、これを使うんだ。」
ナランハはいい、右手のリストバンドを見せた。リストバンドにはナランハの名前と、レベル、そして現在の状態異常が表示されていた。
アイン「これは?」
ナランハ「これは、ライブラリーだな。いわゆる、その人の大まかなステータスが表示されるバンドだ。この世界の住人なら、だいたいこれをもってるぜ。」
アイン「ふーん。でも、俺それ付けてないよ?」
はぁ…とナランハがため息をつき、アインの肩を叩いた。
ナランハ「簡単なことだろ?俺のを使ったんだ。」
アイン「あ…なるほど。取り外しもできるんだね。」
ナランハ「ああ、ギルドに登録すると、専用のバンドを渡されるからな。それに付け替えるために、外せるようになってるんだ。」
ナランハ「ああ、それとー…」
ナランハが振り返り、腰の剣を鞘ごと外し、アインに手渡した。
ナランハ「貸してやるよ。これなら軽くて振りやすいはずだ。素手じゃあぶねーからな。」
アイン「ありがと…。できれば、使いたくないな。」
ナランハ「すぐにそんなことは言ってられなくなるさ。この世界は、いつでも非情なんだから。」
ナランハが少し顔を曇らせてそう言った。
アイン「そうだね。その通りだ。気合を入れ直さないとだね。」
ナランハ「ああ。他に質問はないか?」
アイン「スキルって何?あ、あとギルドも。」
ナランハはうーんと唸りながら、立ち止まり、腕を組んだ。アインが不思議そうに見ていると。バツが悪そうに頭をかいて言った。
ナランハ「正直言うとさ、俺は説明が苦手なんだよな。ギルドには説明が得意な奴もいるだろうし、そいつに詳しいことは聞いてくれよ。」
アイン「分かった。」
ナランハ「大雑把でいいなら説明できるぜ。まず、スキルってのはその人自身の潜在力に応じて覚えていくものなんだ。初期スキルには必ずストライクってのを覚える。そしてギルドのことだが、死なないための誓いがうんたらかんたらとか…なんだっけかな…。んー…すまん覚えてない。」
アイン「あはは。ありがと、ナランハ。」
ナランハ「おう。」
二人でひとしきり笑いあうと、歩き出した。
しばらく行くと、大きな吊り橋が見えてきた。その向こうに、街の城壁が微かに映る。
ナランハ「お、着いたな。はやく行こうぜ、もう腹ペコだ。」
アイン「待ってよ!ナランハ!」
ナランハが走り出した。アインもその後を追って走った。