スペル
ナランハ「これちょっと難易度高いクエスト多すぎじゃねぇか?」
掲示板に貼られた数々のクエストを眺めながら、ナランハがぼやいた。
ナランハ「うーん…。ヘヴィウルズの討伐、魔王軍制圧地の偵察、それにメタルプラント3個の納品などなど…。」
アイン「そのヘヴィウルズって討伐難易度高いの?」
ナランハ「おお、鬼やばいぜ。コレ見てみ?」
ナランハがヘヴィウルズの討伐依頼の紙を手に取り、魔物の絵の載っている部分を指さした。
そこには、大量の×マークとドクロのマークが書かれていた。
ナランハ「これはさ、今までの挑戦人数が×マークでドクロのマークが強制転移された人の人数を示す印なんだよ。」
アイン「うわ、ならこれ、かなりえぐいね…。」
ナランハ「だろ?このへんはわりと前線付近だから厳しいのしかないのはしょうがないけどなぁ。スライムあたりがLv.1のアインにはいいと思うんだけど。」
ピラピラと依頼の書かれた紙を振りながらナランハがため息をつくように言った。
モーニ「あっ!!」
ふとこちらを見たモーニがナランハの持っている紙を指さして叫んだ。
ナランハ「ん?」
アイン「なんだろ?」
モーニ「ナランハさん…。依頼の紙は…その…1度手に取ったらその依頼を受けないといけないんです…。」
ナランハ「い゙!?」
アイン「え!?」
ナランハ「聞いてねぇぞ!そんなの!破棄だ!破棄!」
大声を聞きつけ、ひょこひょことラズが歩いてきて、目の前でニッコリと笑った。
ラズ「クエストの破棄=ギルドクビになるので気をつけてね♪」
ナランハ「うそだろ…。」
アイン「えええ…。」
ラズから告げられた衝撃発言に言葉が出なかった。
ラズ「とはいえ、初クエストにしては荷が重いですねぇ…。んー…。そうだ!」
ラズがパンッと両手を合わせる。そして、ガサゴソとポケットを探ると袋を取り出した。
ラズ「準備資金です♪どうぞ♪」
空いた口が塞がらぬままに袋を受け取った。
ラズ「さぁさ!行ってらっしゃーい♪」
どんどんと背中を押され、俺とナランハはギルドの外へと追いやられた。
…
モーニ「本当に良かったのですか?あんな嘘までついて。」
ラズ「モーニちゃんには言ってなかったね。あの黒髪の男の子、アインって子いたでしょ?彼のスキル欄が真っ黒だったんだよね。」
モーニ「えっ!?それって…。」
ラズ「そ♪だから、見極めるために…ね♪」
モーニ「例えそうだとしても、かなり危険じゃないですか?もし、平和な世界から来てる人だったら…。」
ラズ「大丈夫大丈夫♪念のため「白」君もつけてるし、彼らにウルクオーバー掛けといたからさ♪」
モーニ「ウルクオーバー…!それに、「白」さんを…!なら安心ですね!」
ラズ「だから安心して仕事頑張ってね♪」
ラズはそういうと、2階への階段を登り、部屋へ戻っていった。
ラズ「…ウルクオーバーのスキルは使ってないんだけど、ね♪フフ♪」
そう言って、階段を登りながらラズがいたずらっぽく笑った。
ウルクオーバー:記号のスキルの1つでその記号を刻まれたもののレベルを自分と同じレベルまで一時的に引き上げるスキル。能力値も上昇する。
掲示板に貼られた数々のクエストを眺めながら、ナランハがぼやいた。
ナランハ「うーん…。ヘヴィウルズの討伐、魔王軍制圧地の偵察、それにメタルプラント3個の納品などなど…。」
アイン「そのヘヴィウルズって討伐難易度高いの?」
ナランハ「おお、鬼やばいぜ。コレ見てみ?」
ナランハがヘヴィウルズの討伐依頼の紙を手に取り、魔物の絵の載っている部分を指さした。
そこには、大量の×マークとドクロのマークが書かれていた。
ナランハ「これはさ、今までの挑戦人数が×マークでドクロのマークが強制転移された人の人数を示す印なんだよ。」
アイン「うわ、ならこれ、かなりえぐいね…。」
ナランハ「だろ?このへんはわりと前線付近だから厳しいのしかないのはしょうがないけどなぁ。スライムあたりがLv.1のアインにはいいと思うんだけど。」
ピラピラと依頼の書かれた紙を振りながらナランハがため息をつくように言った。
モーニ「あっ!!」
ふとこちらを見たモーニがナランハの持っている紙を指さして叫んだ。
ナランハ「ん?」
アイン「なんだろ?」
モーニ「ナランハさん…。依頼の紙は…その…1度手に取ったらその依頼を受けないといけないんです…。」
ナランハ「い゙!?」
アイン「え!?」
ナランハ「聞いてねぇぞ!そんなの!破棄だ!破棄!」
大声を聞きつけ、ひょこひょことラズが歩いてきて、目の前でニッコリと笑った。
ラズ「クエストの破棄=ギルドクビになるので気をつけてね♪」
ナランハ「うそだろ…。」
アイン「えええ…。」
ラズから告げられた衝撃発言に言葉が出なかった。
ラズ「とはいえ、初クエストにしては荷が重いですねぇ…。んー…。そうだ!」
ラズがパンッと両手を合わせる。そして、ガサゴソとポケットを探ると袋を取り出した。
ラズ「準備資金です♪どうぞ♪」
空いた口が塞がらぬままに袋を受け取った。
ラズ「さぁさ!行ってらっしゃーい♪」
どんどんと背中を押され、俺とナランハはギルドの外へと追いやられた。
…
モーニ「本当に良かったのですか?あんな嘘までついて。」
ラズ「モーニちゃんには言ってなかったね。あの黒髪の男の子、アインって子いたでしょ?彼のスキル欄が真っ黒だったんだよね。」
モーニ「えっ!?それって…。」
ラズ「そ♪だから、見極めるために…ね♪」
モーニ「例えそうだとしても、かなり危険じゃないですか?もし、平和な世界から来てる人だったら…。」
ラズ「大丈夫大丈夫♪念のため「白」君もつけてるし、彼らにウルクオーバー掛けといたからさ♪」
モーニ「ウルクオーバー…!それに、「白」さんを…!なら安心ですね!」
ラズ「だから安心して仕事頑張ってね♪」
ラズはそういうと、2階への階段を登り、部屋へ戻っていった。
ラズ「…ウルクオーバーのスキルは使ってないんだけど、ね♪フフ♪」
そう言って、階段を登りながらラズがいたずらっぽく笑った。
ウルクオーバー:記号のスキルの1つでその記号を刻まれたもののレベルを自分と同じレベルまで一時的に引き上げるスキル。能力値も上昇する。