不良少女



「こんな嘘に塗り潰された世界はもういやなの…!

私達にもう関わらないで!

お願いだから私達をそっとしておいて、自由にしてよっ!」


ステーキを切るように。と置いてあったナイフを手に取り、岸さんは自分のお腹に刺す。


ポタポタと流れる血と彼女の思いと、そして涙。


「私が助けるから…。


私がみんなを自由にするから、

巻き込んでごめんね」


その後、岸さんは意識を失い倒れてしまった。


「梨花ちゃん、梨花ちゃん…!」

星夜くんは足から血が出てるにも関わらず早足で駆け寄り、奏くんはただただ喚き、俺は現実を受け入れられないでいた。
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