不良少女


そんな様子の私にマオが気付き、私を日陰に連れて行こうとしする。

が、


「マオ、リカを動かすな」


冷静な凛の声でマオは動きを停止させる。


「あ?」


「今、動かしても悪化するだけだ。

リカゆっくりでいいから頑張ってね」


凛は鞄から袋を取り出して私の頭に袋を被せる。


幾分落ち着きを取り戻し息が整う。

そんな私を見計らって、凛は袋を外す。


「ありがとう」


「大丈夫、たいしたことじゃねぇし。
でも今日は日陰で休んでろよ」


「うん」
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