不良少女


「私は面倒事に恵まれてんのか…」


溜息交じりの声を出して、宮島をベンチに寝かせる。


「熱はちょっとあるかな…?
目にクマが出来てるってことは寝不足?

宮島分かる?」


とりあえず意識がないと何も出来ないことに気がつき呼びかける。


「んー

でもちょいしんどい」


「了解。

宮島がバカみたいに仮面を被るからすっかり騙されてたわ。

気づかなくてごめん」


気づかなかったのは私が周りへの意識が薄かったからだ。

自分の気持ちでいっぱいいっぱいだったのだろう。
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