不良少女


それを知ったのは引っ越しする前日だった。


「お兄ちゃん、話があるの」


「大事なことだから、今日はどこにも行かないで」


2人の真剣な顔を見てコクリと頷く。


「私達ね… おんなのこに「いじめられてるの」」


涙声になりながらも話す。


「悪質ってほどでもないよ?」


「でも、乱暴されたりして…」


「「本当のこと話せないでごめんなさい」」


本当に簡潔にまとめてそう告げた。
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