不良少女
「岸さんは怖いのとか大丈夫ですか?」
「苦手そうに見える?」
「ハハッ、全く見えないですね」
少し失礼だなっと思いながら神田を見る。
「岸さんは苦手なものないんですか?
ついでに言うと、僕は大人が嫌いですね…」
「ふーん。
私は特にない」
どうせ大人が嫌いなんて嘘だろう。
神田の立ち振る舞いも大人の様な胡散臭さが滲み出てるけど。
人間平気で嘘を吐くから。
そして、私も… 私の苦手なものは…血だ。
「そうですか、残念です」
神田は信じていないらしく無理やり貼り付けた笑顔だ。