不良少女




「燈聞いてよー。

また、まーくんに怒られちゃった…」


その日は、どうやら茶道と華道の稽古でついうたた寝をしてしまったらしい。


「燈はリーダーに虐められてない?」


「リカが来てからはマシになったよ、ありがとう」


「えへへ〜。

っていたっ‼︎」


リカの頭を叩いたのはまーくんこと、誠(まこと)さんだ。


「燈、横浜が呼んでたぞ。

ほら、リカはさっさと帰んぞ。
旦那様がお呼びだ」


「今、来たばっかなんだけどなー。

じゃあね燈また遊ぼーね」


この挨拶が最後だった。
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