不良少女
竜は渚に対して凄く過保護だし、いつも一緒にいるから、彼からのちょっとした暴言にも涙目になっている。
「もう、ほんと竜ウザいから」
渚は短く舌打ちをして、耳を塞いでいる。
暴言を吐かれた竜は瞬きをしたら涙が溢れてきそうだ。
「ナギもそこまで言わないであげなよ。
男の肩を持つのは吐き気がするほど気持ち悪いけど、あの子の蹴り見たでしょ?」
確かにあの隙のない蹴りは見事だった。
あの軸がぶれない蹴りができるのは俺の知ってる限りだと、氷華と彼女だけだ。