俺と結婚しろよ!
賢ちゃんが分からない。
指定された場所に、賢ちゃんは現れた。
レクサスのかっこいい車に乗って。
レクサスから降りる賢ちゃんだって、やっぱりかっこいい。
胸がドキンとときめく。
「待たせたな」
賢ちゃんはそう言って、さりげなく助手席のドアを開けてくれる。
女慣れしているな、と思った。
大概の女性はイチコロなんだろう。
高級車で迎えに来て、お姫様扱いされて。
そして、あたしも大概の女性になってしまうのかな、と思ったりした。
いやいや、そんなことはない!
あくまで賢ちゃんは賢ちゃん。
近所にいたお兄ちゃんだ!!