俺と結婚しろよ!
走り出すと同時に……
「痛ってぇぇぇ!!」
大声を出す賢ちゃん。
やっぱり馬鹿だ。
「仕方ないじゃん。
賢ちゃんが変なこと言うから」
あたしの言葉に、
「変じゃねぇよ、真剣だよ」
またまた期待させることを言う。
賢ちゃんはリップサービスが上手い。
イコール、やっぱりチャラい。
挙げ句の果てに、
「さすが俺の嫁、いい蹴りだった」
なんて言い出して。
いつあたしが嫁になったの?と、突っ込む気力さえ失せた。