俺と結婚しろよ!





「そんなことよりさぁ、咲良、なんで大事なこと黙ってたわけ?」




賢ちゃんはなぜかご立腹だ。

待ちきれなかったとでも言わんばかりに早口でまくし立てた。





大事なこと?

訳が分からない。




賢ちゃんは前を見たまま、あたしに告げる。





「ライブするんだな?」



「え?」



「チケット、完売なんだな?」



「えぇ!?」





嫌な胸騒ぎがする。



なんだろう、なんだろうこれ。




まさか……




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