俺と結婚しろよ!






ー大輝sideー







玄さんはすぐにスタジオに現れた。

もう夜中だというのに。

現れた玄さんは確かに玄さんなんだけど、いつもと雰囲気が違っていた。

少し髪を逆立て、



「咲良!」



咲良に駆け寄る。

咲良はそんな玄さんを見て、一瞬泣きそうな顔をした。

だけど次の瞬間、すごい勢いで睨む。





「賢ちゃん!

何で来るの?

リハなんだけど。

邪魔なんだけど。

……てか、馬鹿なの?」





咲良、玄さんに何てこと言ってるの?




寒気すらした。

だって……

この前のテレビ収録の日、Fの楽屋は恐怖でいっぱいだった。

玄さんだって、怖かった。






< 143 / 451 >

この作品をシェア

pagetop