俺と結婚しろよ!






賢ちゃんの笑顔が好きだ。

笑ってくしゃっとなる、少しつり上がった瞳。

少しだけ皺が寄る、口元。

太陽みたいに温かくて、何だか安心する。

もったないな。

賢ちゃんはこんなに素敵な笑顔を持っているのに、玄は決して笑わない。





……あれ?

あたし、何考えてんだろ。

ライブのことで頭がいっぱいだったのに!






賢ちゃんからは、少しアルコールの匂いがした。

お酒を楽しんでいたところ、無理矢理呼び出してしまったのだろう。

賢ちゃんには申し訳ない。

でも……

来てくれて、嬉しかった。

頭が混乱していたのに、賢ちゃんを見たら気分がすうっとした。

不思議だな、なんでだろ。



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