俺と結婚しろよ!
「俺は……」
賢ちゃんは再び言葉を発した。
「疲れたなー、とか、今日のメシ何にしようとか」
「はぁ!?」
素っ頓狂な声を出すあたし。
ここへきて、これ?
賢ちゃん……やめてよ。
それで本当にFなの?
「たまに蒼ズラずれねぇのかよ、とか、
慎吾チビだな、とか、
優弥キモいとか」
それ、ウケ狙い?
全然笑えないんだけど。
「でも……
これからは考えると思う、咲良のこと。
絶対考えると思う」
なにその変な前振りからの、この話。
いちいちドキンとしてしまうよ。
「だから、咲良も俺のこと考えろ」
「はぁ?
賢ちゃんのことを考えると、出来るものも出来なくなっちゃうよ!」