俺と結婚しろよ!
賢ちゃんといると、楽しい。
大成功のライブを終え、打ち上げを終え、家に帰った。
森井さんもなんだかご機嫌で、村木さんなんて泣いていた。
あたしたちにも出来るんだ、人を感動させること。
「そりゃ、そうだろ」
賢ちゃんがあたしのベッドの上で少女漫画を読みながら言う。
ライブで疲れてヘトヘトなのに、目はまだまだ醒めていて。
全然眠れないから賢ちゃんにLINEした。
そうしたら、なんと、賢ちゃんはすっ飛んできたのだ。
あたしの家は、賢ちゃん家みたいに豪華じゃない。
なんだか気恥ずかしい。
それでも、賢ちゃんは何も突っ込まず、棚にあった少女漫画を手に取って……
今に至る。