俺と結婚しろよ!
「賢ちゃんは気が向いた時にしか、連絡くれない!
あたしのライブには無理矢理入り込んだくせに、Fのライブのことは黙ったまま!
結婚しろとか言ってるくせに、あたしを都合のいいように振り回して終わりじゃん!」
「おい……」
「賢ちゃん、マトモに恋愛してないでしょ?
それで、あたしのことも遊びなんでしょ?
……てゆうか、結婚とかギャグなんでしょ。
マジうざい!
うざいうざいうざい!!」
賢ちゃんは何も言わず、ブレーキをかけ、ギアをパーキングにする。
着いた場所は、賢ちゃんのマンションではない。
木が生い茂った薄暗い駐車場だ。
賢ちゃん、とうとう本性が露呈して、あたしをここに降ろすつもりなのか。
あたしを森に埋めて、逃亡する気なのか。