俺と結婚しろよ!
そんな話をしながら、賢ちゃんに手を引かれて歩くあたし。
周りは薄暗い森だったが、それが急に開け、東京の夜景が飛び込んでくる。
キラキラ輝くそれは、まるでたくさんの宝石のようだった。
「すげぇだろ、ここ。
俺、バイクも乗るからさ、よくツーリングで来てた」
そうなんだ。
賢ちゃん、バイクも乗るんだ。
あたし、まだまだ賢ちゃんのこと、全然知らないな。
毎回毎回、新しい賢ちゃんを発見する。