俺と結婚しろよ!
「俺、今回いい詞が浮かばねぇんだよな……」
悠真は顔を曇らせる。
「特にFのライブの後。
劣等感感じまくり」
「そうか……」
あたしと大輝は顔を見合わせた。
「いっそのことさぁ、咲良が作詞したら?」
悠真が言う。
「あたしが?」
思わず聞き返すと、
「咲良の詞、見てみたい!」
大輝も賛成する。
なに言ってんの?
あたしたちがここまで上がってこられたのも、大輝と悠真のおかげじゃん!
あたしなんてきっと、作詞出来ないよ。
そう思うのに……
悠真と大輝のキラキラ目線を感じて。
あたしは仕方なく言う。
「……やってみるけど、駄目だったら悠真お願いね」
「任せろ!」
そう言う悠真は、やっぱりどことなく元気にがなかった。
悠真、大丈夫かな?
あたしは悠真が心配だよ。
あたし、悠真を元気にするために、なにか出来ることあるのかな。
そんなことを考えている時だった。