俺と結婚しろよ!
やっぱりギャグなの?
指定された場所に、賢ちゃんはいた。
Tシャツにハーフパンツ。
帰る気満々だ。
そして、微かに石鹸のいい香りがした。
賢ちゃんはあたしを見て、嬉しそうに笑う。
そして、両手を差し出した。
賢ちゃんだ……
いつもの賢ちゃんだ!
ライブでの玄があまりにかっこいいから。
あまりにすごいから。
だから不安になったりした。
でも、ここにいるのは、いつもの賢ちゃんで。
「咲良!」
賢ちゃんはあたしを呼び、あたしは賢ちゃんの腕の中に飛び込んでいた。
なに積極的になってるんだろう。
賢ちゃんには乗せられないと思っていたのに。
なのに、会えるのが嬉しくて。
心臓が壊れそうで。
身体が燃えそう。