俺と結婚しろよ!
「あなたのような人、無神経って言うんです」
すると、修也はキラキラアイドルスマイルを振りまいて、勝ち誇ったかのように言った。
「君のような人は、自惚れって言うんだ」
自惚れか……。
確かにあたし、自惚れていた。
賢ちゃんがチャラいと分かりながら、あたしだけ特別なだと思っていた。
でも実際、そんなことないんだろうな。
修也からもらった紙には、たくさんの美女の名前が書いてあったから。
彼女たちに比べたら、あたしなんてゴミのようなもの。
何も言い返せず、修也を睨んだ。
それでもやっぱり、修也は怯まない。
「今日の仕事、よろしくね」
笑顔でそう言う修也に、背を向けた。