俺と結婚しろよ!
あぁ、駄目だ。
束縛する女って嫌われるよね。
でも、言わずにはいられない!
気になって仕方ないんだ。
「暇な日は遊んで。
料理も教えて。
それと……
浮気や二股は当然、遊びもやめてね」
「当たり前だ」
賢ちゃんはあたしの手に、力を入れる。
「咲良。絶対大切にするから」
知りたくないことを知ってしまった。
だけど、賢ちゃんの言葉は偽りがなさそうで。
とても嬉しかった。
少し後退したあたしたちの関係。
どちらかが手を離せば、すぐに崩れてしまう脆い関係。
でも、やっぱり、賢ちゃんじゃなきゃ駄目だと思ったんだ。