俺と結婚しろよ!
あたしの新たな課題。
「咲良。もう今日の仕事は終わりか?」
賢ちゃんはあたしに聞く。
「うん。帰ってふて寝しようと思ってたけど、超キモい人から呼び出しがあったから」
「……そうか」
いつもならすかさず突っ込む賢ちゃん。
今日は突っ込むこともせず、少しだけ困った顔をする。
だけど、
「ま、俺はキモいぞ?
キモいくらい咲良のこと好きなんだからな!」
開き直る。
賢ちゃんはタチが悪い。
流されたくないあたしは、「はいはい」と適当にあしらっておいた。