俺と結婚しろよ!
「玄さん、新沢さんのことは本気だったんですね」
中井茜はそう言いながらも、なおも心配顔。
「でも、良かったです。
新沢さんが苦しんでいないなら」
「ありがとうございます」
あたしは、中井茜に笑顔で言う。
賢ちゃんももったいないことしたな。
こんなに素敵な女性に嫌われて。
女を見る目がないね。
本当に……本当に馬鹿だよ、賢ちゃん。
チビで可愛げがなくて、臆病なあたしを好きになって。
あたしを好きになってくれて、ありがとう。