俺と結婚しろよ!
スッキリしているあたしとは裏腹に、スッキリしていない悠真。
ドラムを叩きながら首を傾げる。
「どうしたの?」
悠真に聞くと、
「思うように叩けねぇ」
そう嘆く。
「なんかイメージが違うんだよな……
このままじゃ、森井さんにスタジオミュージシャン使えとか言われそう」
悠真の苦悩も分かる。
聞いているあたしも何となく分かったんだ。
何か違うって。
「すげぇ奴いねぇのかよ」
そして、とうとう思いついたように叫んだ。
「賢ちゃん呼んでくれ!!」