私、先生と付き合ってます。
翌日ー

一限目は地理から始まった。

中々の問題…けど、まあ、問題なし。

二限目、世界史。

私的には問題なし。すらすら解けるので楽しくて仕方ない。

三限目、日本史。

日本の歴史を勉強すれば勉強するほど、改めて日本人で良かったと思える。

一番好きなところは…やっぱり戦国時代だよね!カッコいい武将達のオンパレード…。

中でも私が特に好きなのは…真田幸村だけどね。(笑)

真田幸村って、名前からカッコいいし。って、そんな問題じゃないか。

まぁ、とりあえず、無事二日目も終えた。

「どーだった?」と飛鳥は声をかけてきた。

「まぁまぁかな?」と私が言えば、「私も、まぁまぁ」と飛鳥は言って笑った。

飛鳥の笑顔は可愛い。つい私もつられて笑顔になってしまう。

そして、二人で笑いあった。

「今日は、どーする?」と飛鳥が言ってくる。

「家帰って勉強をする」と私が言うと、

「だよね。三咲と遊びたかったのに…」とシュンと落ち込む飛鳥が可愛い。

いつもなら、このシュンにやられて仕方ないなぁ~とか思うんだけど…今日はさすがにムリ。

だって明日は、生物、理科総合、数学なんだもん!!

私は早々と帰宅…

そして、相田主将と勉強を始めた。

唸りながら必死に勉強する。しばらくして…私はペンを置いた。

「大丈夫?休もうか」と声をかけてくれた相田主将。

私は頷く。ホントに、相田主将が卒業したら私、どうなるんだろ…。

「どした?」といきなり相田主将に顔を覗きこまれた。

「あー、いえ、何でもないです」と私が言うと、「なぁ、明日は解禁日だよ?だからもう少し頑張ろ!」と相田主将に言われて、私は笑顔で返事した。

そしたら、頭を撫でてくれた。

翌朝ー

家を出たら、相田主将がいた。

「おはようございます。主将何でいるんですか?」と私が言うと、「おはよう。三咲ちゃんのことが心配で会いに来たの。一緒に学校、行こ?」と言われて、手を差し出された。

私は思わずその手を握ってしまった。先生ヘの罪悪感と共に。

「俺ね、今日から部活解禁だから楽しみにしてるんだよー」って、他愛ない会話を楽しんでる。

「学校ついたら、一緒にハーブティー飲まない?俺ブレンドで作ってきたの。ローズヒップとハイビスカスのブレンド…。気持ち多めにしたし、愛情たくさん込めたから」と相田主将は言ってくれた。

私は嬉しかった。

相田主将の優しさが…。

学校に着いて、教室で私たちはティーを飲んだ。

そして、相田主将はまた後で…と去っていったのを私は見送った。

先生に睨まれたけど…このとき私はまだ気づいていない。だって相田主将に見惚れてたから。

生物から始まった。

うん…まぁ…こんなもんか…と思いながら、ペンを走らせた。

たっぷり見直しもしたんだけどね、一問どーしてもわからなかった…。

チャイムが鳴って回収…。

飛鳥の方を見ると、満面の笑み…『やってやった感』全開…。

私はそれを見ながら渋い顔をしてみる。

「自信ありそうだね~」と声をかけると、

「もちろん!!」と返された。

あ~あ…負けたかも知んないなぁ…。

「私、生物得意だもん」と言われて、思い出した。

そうだった、飛鳥は中学の頃から、理科の成績を生物で稼いでたんだ。

「…一問どーしてもわからなかった」と私が言えば、「一問?」と聞かれて、解けなかった問題を言うと、答えを教えてくれた。

そうそう、そんな感じの名前のやつ…。

って、そんなことしてる場合じゃない!!

次数学だ。

私は公式を頭に入れるために見直しをしている。

公式さえわかれば、数学なんて楽勝…。

応用問題でも解ける…。

あっという間にチャイムがなり、席についた。

問題を開くー

ヤバイ…楽勝かも…。あっさり問題解けてしまった。

見直しをしてもやることがない…。

だからと言って寝るわけにはいかない…どーしよ。

とりあえず、問題を閉じた。残りの時間は無駄に使っている。

チャイムがなり、何とか回収…。

「ねぇ、三咲…どうだった?」と今度は自信なさげな聞き方…。

「楽勝過ぎて…時間有り余った…」と言えば、「わぁーん、何でそんなに余裕なのよ!」と泣かれた。

そんなこと言われても。私は困りながらも理科の勉強をする。

どうか、赤点だけは免れますようにー祈るしかなかった。

けど、いざ、始まって問題を開くと訳のわからない問題ばかり…。

メチャクチャ苦戦中。

周りはスラスラ書いてる?!

改めて苦手なのだと痛感した。

捨てる問題を探そうにも、わからない問題ばかり過ぎて、どれを捨てていいのかもわからない。

けど、出来る限りの努力はした。最後の最後までしっかり解いた。チャイムがなるまで諦めなかった。

まぁ…手応え?は無かったけど…赤点は免れたと思う…。

チャイムがなり、回収された。

「あー終わったぁ~」と思いきり伸びをする、飛鳥。

私が理科出来ないのは知ってる飛鳥はあえてどうだった?とは聞いてこない。

「…終わったね…」と私が息つけば、

「うん!!部活解禁!!」と飛鳥は言って、教室を出ていった。

皆も帰り支度をしている。

家に帰るもの、部活するもの、そのまま出掛けるもの、様々だけど…。

私は呆然と、イスに座ったまま動けない。

辛い…悔しい…。こんなにもテストで疲れるのは初めてだ。

そこにひょこっと現れたのは相田主将。

「三咲ちゃーん!何してるの?部活早く行くよー」と私の腕を引っ張ってくる。

「早く早くぅ~」と急かされる。

ホントにこの日を楽しみにしてたんだ…。

私は鞄を持って立ち上がるんだけど…やっぱり動けない。

「?どしたの…?」と相田主将は私の顔を覗きこむ。

「…力が入らなくて…動けないんです…」と私が言えば、「そっか!!なーんだ。俺、部活嫌なのか?って、心配したじゃん!!」と相田主将は言うと、背中に乗るように言った。

えっ?これってもしかして…おんぶってこと?

やーん恥ずかしい///

「おんぶいや?ならお姫さまだっこでもいいよ?」なんて更に恥ずかしいことをしれっと言ってくる。

「… 冗談だよ…マジゴメン。調子乗りすぎた。皆待ってる。早く行こ?」と相田主将は言って手を差し出してくれた。

そして、やっぱり私は相田主将に手を繋がれて道場に向かった。

更衣室で胴着に着替えた。

私の回りにはたくさんの部員が集まり、声をかけてくれる。

先生がいないのは残念だけど…。

先生は全クラスの採点とかあって忙しいから来れないらしい…。

まぁ、仕方ないか…。私たちは練習を始めた。

しばらくして…私は部員たちと、組み合いをした。

久しぶり過ぎて…反応が少し鈍ってる。

悔しい…。「大丈夫!すぐに感覚戻るよ!!」って、励ましてくれた相田主将。

あぁ、何で相田主将はこんなにいい人なの?それに、私が思ってること、すぐわかっちゃうの?

「テレパーシー?」なんてふざけてる相田主将。

なんかそういわれると、ホントにそんな気がしてきちゃう。(笑)

私なんで、先輩じゃなくて、先生を選んだんだろう…って後悔しそうになる。

けど、先生が好きなのは代わりない。

少し強引で優しい、独占欲強いけど、私の好きな人。

誰よりも大切で大好きな人…だから私は先生と付き合ってる
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