私、先生と付き合ってます。
「…すいません…」と私が謝れば、

「別に怒ってないけどね~。はい、自己紹介して」と相田主将に言われて、私は軽い自己紹介をした。

早速、練習が始まった。

先生の言った通り…相田主将の練習メニューは鬼だった。

厳しさを増す練習…時々嫌になりそうになる。

けど、相田主将は笑っていて…。

私も負けん気で食らいついていくー

「さすが…初っぱなからタンカ切っただけあるじゃん。この俺について来れるとは…中々だよ?」と相田主将は言う。

「なめてもらったら困ります!!」と私は返す。

私と相田主将の間にはバチバチの火花が散っている。

他のメンバーはそれを見守っている。

「私の方が段位上です!!経験値も。剣道歴も…。いくら年上だろうと…私は、あなたには負けません…」と私は言ってさらに練習をハードにする。

「いい度胸だね~。俺、ホントにキミのこと気に入ったよ。だから…俺の相手して?」と挑発的な言い方で迫ってくる相田主将。

「もちろんです!!」と私は言った。

はぁぁーどうして私、こんなに可愛くないんだろう…素直じゃないし…。

けど…なんか、見覚えのある感じ。このプレイスタイルは誰かに似てるような。誰だっけ…?

私は相田主将と向き合うと、試合を始めた。

何とか試合を終えた私達は硬い握手をした。

「相田主将、もしかして私達過去にあってますか?」って単刀直入に聞いてみた。

「何で?」と相田主将、

「初めてな気がしないから…」と私

しばらく考えた相田主将の答えは、

「そう。覚えててくれて光栄だよ。綾小路さん。ねぇ、呼びにくいから三咲ちゃんでもいい?」なんて…やっぱりチャラい。

やっぱり!!随分雰囲気変わってるけど…間違いない。

私は確信した。彼は同じ道場にいた。凄く短い間だったけど…。

てことは…彼との写真残ってるかも…。家帰ったら探してみよ。

私達はそれから数時間練習をして、部活を終えた。

「じゃーね。三咲ちゃん。また明日。明日からはちゃんと朝練参加してよ?」と相田主将は言って一番に去っていった。

主将が一番に帰るって…。やっぱり変わってる…。

そして次々に皆も去っていく。

って、私、また一人取り残されたー!?

私は先生に挨拶して早々と道場を後にした。

先生と二人きりになると、どうしてもドキドキが止まらない…。なぜなんだろう…。
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