Blood honey
「Σえ、も、もうちょい!」
「ダメー。」
「時間を伸ばした所で無意味ね。アンタじゃ私には勝てない。」
ギルリアが休憩だと吾妻を止めた。
「てめえ!
餓鬼がー!!」
「その餓鬼に負けるアンタに、てめえなんて言われる筋合いはない。
つーか先輩を敬え。」
後ろでギャーギャー聞こえたが総無視。
「……随分、大人気ないなシルビア。珍しいな。」
「………」
「だんまりかー?
え、何?恋でもしちゃった?」
「バカですか?ギルリア隊長。」
余りに煩いので毒を吐いてやると、酷いなーと泣き真似をした。
「……調子狂うんですよ、あんなに真っ直ぐに来られると。
暗闇の中で生きてきたから、眩しいんです。」
「……そうだな、吾妻は少しばかり眩しいかもな。」
休憩室に着き、コーヒーを渡される。
「あれ?シルビアには早かったか?コーヒー。
ジュースのがよかった?」
「いえ、コーヒーで十分です。子供扱いしないで下さい。」
そう言ってコーヒーを受け取ろうとする手をギルリアが掴んだ。
「嘘はイケないなぁ、シルビアは超が付く程の甘党だろ?」
「……ι」
何故それをと冷や汗をかくシルビア。
「マリアとケーキ屋に行っただろ?
満面の笑みだったな!」
「ギルリア隊長?(黒笑)
気配消して追跡しないで頂きたい。ストーカーですよ。」
全く!と傍にあった自動販売機で林檎ジュースを買う。
「似合うねえ、シルビアが林檎ジュースかぁvvV」
「悪いですか?
林檎ジュース好きなんですよ!」
「へー、林檎ジュース好きなんだ?」
………………ん?
あれ、なんか第三者の声が。