Blood honey
「お、カナメ君!
書類終わったんだー?」
「隊長!」
後ろを振り向くと目の下に隈を作ったカナメ隊長がいた。
「やっと終わりましたよー(泣)
ギルリアさんでしょ、あんなに書類寄越したの。」
「アハ☆
バレちゃったかー!」
「……………殴っていいですか?」
隈があるのでキレると顔が怖いカナメ隊長(笑)
「!私任務行ってきます。」
「おう、気をつけてな!」
「頑張れよー。」
ヤバイもうこんな時間か、と急いで部屋に向かった。
「いやぁ、隊長も大変だけどシルビアも忙しいな。」
「そうだな、あ、そう言えば吾妻来たから後で挨拶くらいしてやれよ?」
「わかってるって。」
俺も何か買おうと自動販売機でコーラを押すと、ギルリアが近づいてきた。
「なんだ?」
「………目、ヤバいんだろ。」
瞬間俺は凍り付く。
「………はι?
何言って…」
「誤魔化しても無駄だってわかってるだろ?」
そう、銀色に輝く長髪の彼女の別名は「心読の銀狼」
読心術よりも高等な心術が使え、武道に長けているのだ。
「そうだったι
ギルリアさん最近戦線に出ないから忘れてた…。」
「さーて、カナメ君。
洗いざらい吐いてもらいましょうか?」
「はーい…ι(泣)
ギルリアさん、絶対にマリアには言わないで下さい。」
アイツに泣いて欲しくありませんから、と笑ったカナメの顔は悲痛に満ちていた。