ほら、そうやってすぐ死ぬ。
「手紙は読んでくれた?」
その言葉で私はさっきよりは何となく状況が飲み込めてきた。
「読んだ。」
「よし、じゃあ話は早い。今からするのはその手紙の内容に関係ある話だ。」
私は頷いて思った。やっぱりその話だ。立ち読みとか何とか言っておきながら、実は私を待ち伏せしていたのかもしれない。
そんなこと常識的に考えて無理だってわかっているけれど、なぜだろう。お金に目がくらんで、動揺しているのかまともな思考が浮かばない。
「まず、改めて言うが、俺はあの2人の死を事前に知っていた。」
黙って頷いた。
「ここでお前は一つの疑問を呈する。『なぜ、知っていたの?』と。」
それにも黙って頷いた。