ほら、そうやってすぐ死ぬ。
「私をお救いしてはいただけませんか?」
そう咄嗟に呟いていた。
金子はそれに返事をしないで、ただシャワーを浴びている。
欲しかった。返事が。
背中をより一層強く抱いた。助けて! ねえ、お願い!
私にはあなたしかいないの! もう、誰も頼れないの!
声なき声を心の中で叫んで、その振動がほんの少しでも伝わればいいという思いで抱いた。
強く、強く締め付けた。
金子の骨ばった背中が私の胸や鎖骨やお腹やおへそや二の腕に伝わる。
心臓の鼓動が早くなっていき、苦しい。
でも嫌じゃない苦しみ。
何だろう、この胸の高鳴りは。
強く抱き締めると、それに共鳴するようにさらに早くなっていって、ああ、ダメ。
止まらない!