ほら、そうやってすぐ死ぬ。
私は金子の頭を撫でた。
優しく。優しく。
金子は私の胸に顔を埋め、何度も頷きながら泣いた。
そのしゃくりあげるような声が胸に響いて、ほんの少しの快感を生む。
それがくすぐったくて、気持ちよくって、思わず吐息が漏れる。
でも悟られないように、声を押し殺した。
金子は今、私に救いを求めている。快楽を求めているのではない。
でも私は求めている。
この快感が続けばどうなるのだろう。
水風船が割れるような、そんな快楽が待っているのではないだろうか。
ああ、この身が果てるまでこの時間が永遠に続けばいいのにと思った。
でも始まりがあれば終わりが来る。
唐突で、私の予想を遥かに超えた。
金子は私から離れ、浴室を出た。