ほら、そうやってすぐ死ぬ。
「Kのことでとんでもなことがわかった。」
「とんでもないこと?」あまりピンと来なかった。
「とんでもないって何? まさか死んだとか?」
「いや、死んではない。ただ……。」
「ただ?」
ここで通話が切れた。こいつは本当に何なのだろう。
ミスドを届けてくれた時の手紙もそうだが、本当に肝心なことを言わない。
まあ、さっきの通話については、言えなかっただけなのかもしれないが……。
それにしてもとんでもないことってなんだろうか。何がどうとんでもないのだろうか。
歩道橋を降りた。金子からの折り返しの電話はまだかかってこない。