ほら、そうやってすぐ死ぬ。
「三田さん。体調の方はどうですか?」
アニメ声で茶髪のポニーテール。見た目20代そこそこのこのナースは、私が自殺未遂をしたことは充分知っているのだろう。
私が起き上がろうとすると、両手で制止して「大丈夫だからぁ! 大丈夫だからぁ!」と繰り返している。学生なのか?
「どうしてここに来たかわかる?」
「わかります。死ねなかったんですね。」
ナースはぎこちない笑みを浮かべ、「死んだらいかんよー?」と方言混じりに言い、私の右腕に血圧測定器を巻いた。