ほら、そうやってすぐ死ぬ。



そこへ「こんにちはー。朝の採血に来たよー。」とさっきのアニメ声ナースがやってきた。

「ありゃ、ドーナツ! 貰ったのー?」

「それが、戻ったらここに置いてあったんです。」

ナースは紙袋をまじまじと見て、「ミスドなのに、なんでナプキン入れるような袋に入ってるんだろうねー。」と言った。やっぱり、それにしか見えない。

「ああ、手紙入ってるよ?」

「えっ?」

ナースがチョコリングを左手で持ち、茶封筒を右手の人差し指と親指で摘み、私の目の前にぶら下げた。

油が付いているようで、私は紙ナプキンを使ってそれを受け取り、中をあらためた。


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