ほら、そうやってすぐ死ぬ。
金子はこのクラスの委員長をしている。
とは言っても、やりたい人が誰もいなくて、ヤンチャしてる男子達がからかって、金子を推薦して、決まっただけの、所謂「押し付け委員長」というヤツ。
別に委員長の仕事自体はそんなに悪くないと思う。事務的な作業が好きな人には向いていると思う。
ただ、やりたくない理由は、そこじゃなくて、人間関係にある。
委員長をやりたがる人は、決まってアニメかなんかで影響を受けたアニメオタクが多い。
私のグループの中では「あっち側の人」と呼んで半ば下に見ている。
あっち側の人達は、高校生にもなって、アニメキャラの下敷きに抱きつき、アニメキャラのキーホルダーや缶バッジを惜しげもなくカバンに武装している。
ある意味宗教に近い。
そのくせ、可愛いアニメキャラのファッションまでは崇拝していないのか、スカート丈は、きっちり膝下まで伸びていて、学校指定の白ソックスは、脛の真ん中当たりまでピンと伸びている。スニーカーも真っ白な運動靴で走りやすそう。
まるで、教会にいるシスターのなり損ない。もしくは、成れの果てのような格好。
そんな人達を下に見ずして、一体自分はどうまともだという看板を背負っていけばいいのだろうか。