好きって、伝えたら




その日の放課後、掃除当番が同じ聖澤くんに声をかけてみた。



「美湖ちゃんの事、好きなんでしょ?」



すると耳まで赤くなった聖澤くん。


わっかりやすーい!




『な、なんで神代がわかんだよ』


「見てたらわかるよ」




自分の頬を両手で触る聖澤くん


お前は女か!!


茶髪にピアスとは思えない…




…待てよ。


アタシは美眞が好き

美眞は美湖ちゃんが好き

美湖ちゃんは美眞が好き

聖澤くんは美湖ちゃんが好き



すっごいややこしい!!




『そ、そういう神代は夕空とどうなんだよ?』


「んー…全然?」


『っんだよ。
神代が美眞を奪わねーと俺が美湖に…』









「はぁー!?
自分の恋なんだから自分でなんとかしなさいよ!」


『出来ねーから迷ってんだよー』




髪をぐしゃっとした聖澤くん。


可愛いところあるんだ。


ちょっと笑っちゃう。




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