好きって、伝えたら
⇒差し伸べた手
いつの間にか季節は、9月に入った。
カーディガンを着なきゃ、少し肌寒い季節。
紺色のカーディガンが学校中を彩り始めている。
『凛時、おはよ』
「うん、おはよー…って、創寒くないの!?」
アタシの席の目の前に鞄が持って現れた創は、まだカッターシャツ姿…
しかも半袖じゃん…
『んーー…寒くねーって言ったら嘘になるなー。』
「何、我慢してるわけ?」
『は!?んなわけないやろ!
今日は…寝坊して適当にカッターシャツ引っこ抜いたら半袖やってん』
あ、どうりで カッターシャツにしわが入っているわけか。
なるほど。
髪に寝癖が付いている事から納得。
「はは、寒いね」
『さ、寒くねーし!』
「さっきと言ってること違うけど?」
『り、りーとー』
たまにいじる創は、やっぱり楽しい。