好きって、伝えたら
─夕空 side─
「離れたくない」そう言って、凛時は俺の腕を掴んだ…───
は…?
そんなことされたら…歯止め効かなくなるだろ。
でも…凛時の親を心配させることはしたくない。
『とりあえず…LINE見ろよ?』
「うん…」
凛時は渋々、俺の腕を離してスマホを手に取って画面をタップした。
すると凛時は目を丸くした。
「これって…」
そう言って俺にスマホを向ける…
そこには凛時のお母さんから、【泊まってきなさい?彼氏さんがいいのなら!どうせ…帰りたくないんでしょ?笑】って、メッセージが届いていた。
『ふっ…お母さんに感謝だな!』
「うぅ…」
また泣きだしそうな凛時をぎゅっと抱きしめた。
自分の感情を控えめにして、あまり表に出さないのに、涙だけは正直だな…
優しく凛時の頭を撫でる…
今日はありがとな…