好きって、伝えたら
そう言い残して、足を引き摺りながら保健室を後にした。
すると階段の下で腕を組みながら待っていたのは創だった。
『足、あかんねやろ?』
「でも、大丈夫。
階段は1段1段上がれば」
アタシの発言にやれやれと手を振った創は、アタシの前に背を向けてしゃがんだ…
へっ!?
ちょっと、まさかの!?
『ほら、早く』
「アタシ重いし」
『そんなん気にしいひんから』
あ〜もう!
創の肩に手を置くと、ひょいと持ち上げられた体。
創の背中、大きいんだ。
『美眞のやつとなんかあった?』
「別にー」
『まぁ、あいつが俺より先に動いてびっくりしたわ』
そう、笑った。
いきなり腕を引っ張られたもん。
でも、あの時気付いてくれた事が嬉しかった。
アタシを見ててくれたって分かったから。
うん。
だから、大丈夫。
アタシは美眞が好きだ。
ちゃんと好きだ。