好きって、伝えたら
チャイムが鳴るなり鞄に手をかけた腕を、創に握られた。
『なんで帰るん?』
「いやーちょっと…頭痛がしてさぁ」
『嘘つけ!
まっ、だいたい分かるわ。』
掴んだ腕を離して笑った創。
創、ほんとごめん!
優しく背中を押され、『行ってき』と言われて教室を後にした。
階段を駆け下りて、急いでローファーに履き替えて学校を出る…
一番近い店は駅前のコンビニだ!
徒歩10分ぐらいだし、のんびり歩いてもいいよね。
にしても、目立つ!
外には制服で歩く子なんて誰もいないんだから。
「何、あの子問題児?」的な目線やめて下さい!
髪も染めてないし、スカートだってそんなに短くない。
あ〜いい!
やっぱり走ろ!