好きって、伝えたら




チャイムが鳴るなり鞄に手をかけた腕を、創に握られた。




『なんで帰るん?』


「いやーちょっと…頭痛がしてさぁ」


『嘘つけ!
まっ、だいたい分かるわ。』




掴んだ腕を離して笑った創。


創、ほんとごめん!


優しく背中を押され、『行ってき』と言われて教室を後にした。


階段を駆け下りて、急いでローファーに履き替えて学校を出る…


一番近い店は駅前のコンビニだ!


徒歩10分ぐらいだし、のんびり歩いてもいいよね。


にしても、目立つ!


外には制服で歩く子なんて誰もいないんだから。


「何、あの子問題児?」的な目線やめて下さい!


髪も染めてないし、スカートだってそんなに短くない。


あ〜いい!


やっぱり走ろ!





< 74 / 283 >

この作品をシェア

pagetop